肝胆膵の領域におきまして、肝臓病が減少した一方で、膵臓やその周辺に位置する十二指腸の

悪性疾患がクローズアップされるようになってきました。

膵疾患の自覚症状は、①腹痛 ②背部痛 ③黄疸です。

しかし膵疾患は、自覚症状が出現する迄に、発見したい疾患です。

症状出現後に発見されれば、治療が後手に回る可能性が高いからです。

ですので、健常者様に行われる健康診断の役割が非常に大きいと私は考えています。

 

私のクリニックでは、”尾道方式”と言うものを模倣しています。

それは、患者様の健診データを拝見するにあたり、膵臓に関する項目で

一つでも気になるものがあれば、周辺の基幹病院にお願いして

上腹部造影剤CT、或いはMRI 必要ならば超音波内視鏡を患者様に受けて頂き、

膵臓癌(含む十二指腸癌)の早期発見を目指すというのが主旨です。

そして得られた画像を私は目を皿にして読影しています。

 

尾道市では膵臓癌の5年生存率が25%、全国的には10%弱と言われています。

私の勤務医時代では、”膵癌はなってしまったらお終い” ”ならないのが一番策”と

言われていました。

しかし肝臓疾患同様撃退されるべき途上に現在あると、私は考えています。

 

皆様におかれましては、肝臓の数値は少しくらい異常を来たしていても

”ちょい運動不足やな~”と考えて頂くだけでいいケースがほとんどです。

しかし膵領域の異変があれば、教えてください。